シースルー型HMDを用いた食べ物への映像効果重畳による食欲減衰手法の提案
竹川研究室 村井大輝
人間が健康を維持する上で食生活の管理はとても重要だが、近年食生活に対する健康意識の低い人が増えてきている。過食や偏食などの食習慣が続くと肥満や栄養バランスの偏りなど健康に悪影響を及ぼすことになる。
これら二つの食習慣を矯正するために、目の前にある食品に対して食欲を制御できると過食や偏食を防ぐことに繋がると考える。
食欲の制御のために色の変化による食欲減退の方法が挙げられる。人は食品の色が普段目にする食品の色のイメージと乖離している場合食欲が減衰する傾向にあり,特に青色や紫色の食品は数が少なく食欲を減退させる色とされている。
また、過食の原因として早食いが挙げられBMIが高い人ほど食べる早さが早いという結果も出ており、早食いをしてしまうと脳の満腹中枢が満腹感を感じる前に食べすぎるということが起こり、肥満を加速させてしまう要因となっている。
よって食欲を減衰させることによりそもそもの食事量を減らす、食事時間を延ばすといったことが出来れば肥満の防止に繋がると考える。
本研究では使用者の食欲を動的に減衰させるためにHMD を用い,視界に青いフィルターをかけることでどのように食欲減衰が発生するかを実証する。 HMD にはMixed-Reality 機器であるHololens を用い,MicroSoft 製のアプリ「Remote Assist」を用いて動的な食欲減退を促す。 「Remote Assist」はPC とHololens で通話が可能になるアプリで機能の一つに、Hololens 装着者の視界に画像を表示するものがある。この機能を用い、装着者が食を進めるごとにフィルター画像をかけて実験を行う。 他にもフィルターを使用しない条件、フィルターを最初から最大に重ねる条件と比較し、食欲の変化や全体の食事時間の変化を比較する。