ソーシャルVR空間における会話・行動の分析

太田圭(南部研究室)

バーチャルリアリティ

ソーシャルVR

ヘッドマウントディスプレイ

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研究背景

コロナウイルス感染症の影響により,コミュニケーションのオンライン化が進みました。このような状況の中で,オンライン上でありながらも同じ空間に集まることのできるソーシャルVR空間が注目を集めています。加えて,安価かつ手軽に本格的なVR体験ができるVRヘッドマウントディスプレイが発売されたことにより,ソーシャルVRのユーザは増加しつつあります。しかし,このようなソーシャルVR空間におけるコミュニケーションについての研究はあまり行われていません。そこで本研究では,一般の人々が手軽に利用できるVR利用環境における,ソーシャルVR空間でのコミュニケーションの特性を質的・量的な観点から検討します。

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研究内容

本研究では,一般の人々が手軽に利用できるVR利用環境におけるソーシャルVR空間でのコミュニケーション特性について検討するため,VRChatを使用したコミュニケーション課題を実施しました。実験では,2種類のコミュニケーション課題をVRヘッドマウントディスプレイあり・なしの2条件を行いました。その結果,VRヘッドマウントディスプレイを装着した状態でVR空間でのコミュニケーションをする場合,視覚的な情報を送る/受け取ることが自然と行われるようになり,視覚的な対話が促されるという特徴が明らかになりました。それに対してVRヘッドマウントディスプレイを装着しない場合は,アバターの移動を容易に行うことができるため,空間の共有やながら状態が促されるという特徴が明らかになりました。