デザイン活動を円滑にするためのオンライン図解記録の方法と活用

日登舞(原田研究室)

オートエスノグラフィー

図解表現

コミュニケーションデザイン

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研究背景

 学部3年時まで、リアルなフィールドでステークホルダーとなる人々の活動に参加し、彼らと対話しながら自分たちに何ができるかを考え表現する、というデザインアプローチを学んできました。そして、その活動の記録を冊子の形でメディア化し、自分たちの活動を紹介するというメディアデザインの方法も身につけました。これらの経験から当初、リアルなデザインプロジェクトに参加し、その中で現場を図解記録する手法の効用について研究を進めるつもりでした。しかし、COVID-19による移動規制や対面での活動自粛などでリアルなデザインプロジェクトに参加することが難しくなってしまいました。この状況を新しい社会をデザインしていくための制約ととらえ、オンラインでのデザイン活動に対するアプローチとして図解記録を研究することとしました。

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研究内容

 まず、私の参加する授業やゼミ、地域コミュニティでのイベント企画活動、有志のデザイン勉強会などのオンラインデザインプロジェクトでの活動を図解記録し続けました。そして制作した図解記録から、図解表現の特徴やプロジェクトとの関わり方を省察しました。オンラインならではの課題として、その場で記録を見てもらいフィードバックをもらうことが難しい、共有する場所を適切に選択しコメントをもらう機会を設定する必要がある、共同編集ツールを使っても記録者が1人に限られる、などに気が付きました。これらの課題からオンラインでのデザイン活動で、図解記録を行う際のポイントを図解しました。評価までは行えませんでしたが、これらの気づきを今後のデザイン活動に取り入れ、実践研究を続けていきたいと思います。